コロナのためのテレワークはナンセンス。BCP対策としてのテレワークも考えよう。

今回の内容
新型コロナウイルスの感染拡大をうけ都内の企業を中心に加速したテレワーク。
しかし、緊急事態宣言の解除をもって通常出勤に戻した企業が沢山あるという報道を受け、少々残念な気持ちになりました。
残念な気持ちになったのは、通常出勤に戻したことよりも、テレワークがどうだったのかという振り返りをしている企業が少ないという点です。
コロナの為のテレワークとして考えれば、それでいいのかもしれませんが、コロナによって忘れがちになっているBCP対策の観点でみたらどうでしょうか。
折角の機会と捉え、アップデートしたいところです。
今回はそんなテレワークとBCP対策について考えてみたいと思います。

今後30年以内に発生する南海トラフ地震の確率は約80%

南海トラフの巨大地震が今後30年以内に起きる確率について政府の地震調査委員会は、これまでより高い「70%から80%」に見直し、新たに公表しました。北海道の根室沖の巨大地震についても「80%程度」に引き上げられ、専門家は「いずれも非常に高い確率で、地震への備えを進めてほしい」と話しています。
※この情報は2018年2月に公表されました
参考 南海トラフと根室沖の巨大地震 発生確率80%に出典:NHKニュースWEB

3.11で何を学んだのか

3.11東日本大震災から約10年、多くの被災者を出した震災で私達は多くの事を学んだはずです。
企業においても、従業員の安全確保・データ資産の確保(クラウド活用)・オフィスや拠点の在り方について、多くの学びがあったと思います。
テレワークもその一つ。出社が困難となった従業員が自宅やサテライトオフィスで仕事ができる環境を整備することは、事業継続において大切な要素です。
それでも、震災後のテレワーク実施率は低いままでした。
今回のコロナによって、そんなテレワークの実施率が約2倍になったという調査データもあります。果たしてここからどのようにテレワークが浸透していくのでしょうか。
このコロナ危機を「危険」ととるか「機会」ととるかによっても、今後企業における災害対策において、差がでるのではと思います。
出典:内閣府 平成 29 年度
企業の事業継続及び防災の取組に
関する実態調査

地震だけでない災害危機

BCP対策というと、どうしても地震対策のように思われがちです。しかし、近年で見れば地震以外の災害でも様々な被害が出ています。
<日本で起きた近年の災害について>

  • 2017年 7月九州北部豪雨
  • 2018年 7月豪雨(西日本豪雨)
  • 2018年6月 大阪北部地震
  • 2018年 北海道胆振東部地震
  • 2019年8月 九州北部豪雨
  • 2019年9月 台風15号
  • 2019年9月 台風19号
台風15号、首都圏直撃で交通が大混乱!そのとき出社どうする?

まとめ

もちろん業種や職種によっては、完全テレワークが難しい企業もあると思います。
そういった企業においても、出来うる範囲でBCP対策を検討していただきたいと思います。
例えば、ファイルサーバーはオンプレミスからクラウドへ移行する。BCP対策ツールを入れる。チャットを導入し、いつでもコミュニケーションがとれるようにする。といった部分導入でも良いので、推進してあらゆる事態に備えていきましょう。
使ってみたいサブスク誰もが本番で使える安否確認システム!トヨクモ「安否確認サービス2」 参考 BCP(事業継続計画)における企業のデータ保存とバックアップ方法ELECOM
個人としての災害への取り組み
編集員の私も、個人としてBCP対策をとっています。
自宅を決める際は国交省の「ハザードマップポータルサイト」を参考にして家を決めました。
オシャレで住みやすいと言われていた武蔵小杉でも、まさかの水害になりましたからね。
参考 武蔵小杉が「高級タワマン街」になった時に「見逃されたリスク」現代ビジネス

また、防災用品も今は物凄くスタイリッシュで小回りのきくものがあり、備蓄と合わせて購入しています。
参考 杉田エース MINIM+AID ミニメイド(防災セット)杉田エース株式会社